現在の日本では、中国医学の一つである「推拿」(すいな)が注目されています。
これは、整体医学の一つであり、これまでの整体の考え方とは少し違っています。
そして、その原点を見ていくと、やはり中国医学の歴史の深さを感じることができ、また感動と感心をすることだと思います。
朝起きた時に、首が寝違えてしまいどうしようもなくなった時、整体などに行って筋を治してもらうことだと思います。
また、腰痛が激しくて、普通に椅子に座れないような状態担ってしまった時も、整体などで治療をすることだと思います。
これらの治療は、どこか筋が違ってしまった部分を正しい方向に治す、つまり、間違っている事を正すことで治そうとする治療の考え方です。
中国医学の歴史は、紀元前にさかのぼります。
その頃から、中国では医学に関する意識が強く、その根本となる考え方に、新陳代謝があるのです。
体にどこかに悪い部分があれば、それは、体のバランスが崩れているからだという考え方であり、バランスが崩れるから新陳代謝が悪くなり、病気になったり怪我をしたり、どこかを痛めたりするということです。
先ほどの寝違いや腰痛に関しても同じ事で、部分的に治すのではなく、体全体から治してしまおうという考えが中国医学なのですね。
そして、その考え方を整体に活かしたのが推拿です。
推拿の整体を経験したことがある人は多くないと思いますが、中国が古くから試してきた医学を思い出してみると、なるほどと感じることが多いと思います。
結局、部分的に治したとしても、また同じことは起こるのです。
日頃の生活態度を改善したり、寝違いであれば、眠り方を変えたり枕を変えたりしなければ、また同じ事を繰り返します。
推拿の素晴らしいところは、そうならないように体を作っていくことであり、体全体のバランスを保つことで、体を痛めることを無くそうとしているのです。
できれば、まだ体のどこかに異常を訴える前に、推拿を体験してみて、その技術と歴史を実感して頂きたいと思います。