コンビニに立ち寄ると、漢方薬を目にする機会が増えました。
肥満体の人に対して、食事の前に飲む漢方薬であったり、女性が美しくあるために便秘に効く漢方薬であったり、その種類も様々です。
サプリメントが増えてきたことによって、漢方との違いを見落としがちになっていますが、漢方薬の力はやっぱりすごいと、中国医学の歴史を見てみるとよく分かります。
中国医学における漢方薬の考え方は、病気を治すという意味ではなく、本来人間が持っている治癒力を高めて、体のバランスを整えるということになります。
これらの考え方は、我々が理解している漢方薬に通じると思いますが、今自分が治療をしているのが、西洋医学なのか東洋医学なのかなどは、考えたことが無いと思います。
中国では、紀元前から医学に対する意識が強かったことが分かっています。
広い国土には、それぞれの文化があり、それぞれの医療に対する思いがあったのです。
当時は、検査する施設もありませんでしたし、検査方法が分かっていたわけでもありませんから、例えば野草を見つけた時に、これが治癒力を高めるものであるかは分からないはずです。
最初は、とにかく試してみることから始めていたでしょうし、その効果を人から人へ伝えていくことも容易ではありません。
漢方薬には、とても歴史があり、我々は本来、昔に試してくれた人たちに感謝しなければならないのです。
漢方薬の定義は、草や根や木、動物類などを原料としている薬のことを言います。
これらからも、昔の方々がいろいろと試して今に至っているのがよく分かると思います。
漢方薬のすごいことは、医学的に研究してきたというよりは、古くから受け継がれている文化が今も使われているということです。
「この根は、○○によく効く」、などと言われていてもその原因を科学的に解明することに懸命になっているわけではありません。
中国医学の歴史を考えてみると、実際に漢方薬が体に効果をもたらした時、何人もの人々の努力が宿っているような感覚に陥ることだと思います。