現代日本人の5人に一人が、何らかの睡眠障害をかかえているといわれています。
睡眠障害のひとつである、不眠症に悩む人も増えています。
不眠症といっても、ただ眠れないという状態のことだけを指すのではありません。
睡眠は、時間の長さよりも、眠りの深さが重要といわれています。
ノンレム睡眠、レム睡眠という言葉を聞いたことのある方も多いでしょう。
寝ている間、このノンレム睡眠とレム睡眠が、交互に繰り返されています。
夢を見るのは眠りの浅いレム睡眠状態です。
よく「夢も見ずにグッスリ眠った」といいますが、まさに深い眠りの時の状態ですね。
眠りが浅いと、脳は充分な休息を得られません。
起きた時にダルさを感じたり、日中も常に眠気を感じたり、疲れが取れない、気分が落ち込むなど、日常生活に支障をきたすような状態を、不眠症といいます。
不眠症の原因は、人によってさまざまです。
関節痛や神経痛などが原因で眠れないという場合もありますし、心配事やストレス、精神疾患が原因の場合もあります。
また、家族のいびきや、騒音が原因というケースもあります。
中には枕などの寝具が合ってないことが原因ということもあるのです。
不眠症を改善するには、まず自分の不眠症の原因を知り、原因に合った治療法を行うことが肝心です。
推拿による治療は、不眠症などの自律神経の乱れによる不眠には、とても効果のある治療法です。
推拿という医療技術自体、日本ではまだあまり知られていませんが、鍼灸や漢方の発祥国である中国では、外科や内科と同じように病院に推拿科があるくらい、ポピュラーな医療です。
西洋医学に任せるべき疾病と、西洋医学では治療の難しい疾病を合理的に診察できるシステムですね。
もちろん「関節痛で眠れない」というような場合は、関節痛を緩和する施術を行いますが、神経系統の不調が原因の不眠の場合は、手技によるツボ治療を行います。
器具や薬などを使わず、施術者の技術と知識によって行われるのが推拿治療です。