便秘は特に女性に多く、慢性的な便秘に悩んでいる人も多いようです。
ひとくちに便秘といっても、その原因はさまざまですが、共通していえることは、とにかく便が出ず、身体のあちこちに不調があるということです。
慢性的な便秘にも、いくつかの種類があります。
「弛緩性便秘」の原因は、主に運動不足です。大腸の働きが悪くなり、便秘になります。
日常的にお腹が張っている感じがあり、便通があっても、小さな硬い便が少量でるだけで、腸内に便が残っている感じがします。
この慢性的な便秘には、頭痛や肩こり、冷えなどの症状が出ることもあります。
「痙攣性便秘」は、自律神経の乱れにより大腸の筋肉が痙攣を起こし、排便が困難になるのが原因です。
いわゆるストレス性の便秘がこれに当たります。
また逆に、同様の原因で痙攣性の下痢の症状を起こす人もいます。
「直腸性便秘」は、トイレを我慢しすぎることが原因です。
外出先での排便は躊躇してしまいがちですから、特に女性に多くみられる、慢性的な便秘かもしれません。
便意を我慢することで直腸の動きが悪くなり、反応が鈍感になってしまいます。
その結果、便が溜まっていても脳に信号を出さなくなってしまうのです。
よく「出なくても毎朝トイレで踏ん張る習慣をつけるといい」といいますが、規則正しい排便習慣を継続することは、とても大切です。
推拿が慢性的な便秘に効果があるのは、推拿治療が関節痛や肩こり、捻挫などの治療だけではなく、身体の内面に効果のある医療技術だからです。
内臓の動きを活性化するだけでなく、気の流れを整えることにより、神経系の不調にも効果があります。
関節痛で来院した女性患者が、施術中の会話で「便秘に悩んでいる」と話したところ、手技による内臓を刺激するツボ療法で、大腸の動きが改善され、慢性的な便秘が解消したそうです。
もちろん関節痛も良くなり、思わぬ効果にとても喜んでいました。
単なる整体やマッサージではないところが、推拿の魅力といえるでしょう。