「頚椎」といわれても、それが人体のどの部分なのか、実際に頚椎病を患った人以外は、あまりピンとこないかもしれません。
頚椎は、身体を支えている背骨のうちの、頭蓋骨を支えている首の部分の7つの背骨のことです。
人間にとって、もっとも大切な頭部を支えている部分ですので、その役割はとても重要です。
骨といっても、頚椎には脳に直結している動脈や神経が通っています。
そのため、頚椎病を患うと、脳だけでなく、身体のさまざまな部分に深刻な影響が出ます。
頚椎病にも、軽度のものから重度のものまで、色々な症状があります。
変形性頚椎症は、主に力仕事をする人や、スポーツ選手に見られる症状です。
また、加齢や姿勢が悪いことが原因で、時間をかけて症状が表れる場合もあります。
一般に最も多いのが、この変形性頚椎症です。
頚椎症性神経根症は、頚椎を通る神経が圧迫され、痺れや痛みなどの神経痛が起きる症状です。
どの神経が圧迫されたかによって、症状の出る範囲が違います。
専門の医療機関で診察すれば、どの神経にトラブルがあるのかがわかります。
頚椎症性脊髄症は、もっとも危険な頚椎病です。変形性頚椎症が悪化した場合に起こります。
脳からの神経回路を阻害することにより、手足や他の部位への信号が上手く伝わらなくなります。
四肢の麻痺や、排尿や排便の障害、深刻な場合は、呼吸麻痺などで死亡するケースもあるのです。
軽い寝違えの場合など、初期の変形性頚椎症の場合、推拿による治療が効果的です。
推拿の手技によるマッサージで、患部の血行を改善し、歪みを矯正していきます。
推拿は通常の整体とは違い、過度な力を加えることのない技術ですので、頚椎への負担も少ないのです。
頚椎病の症状によっては、激しいマッサージや整体は危険です。
最悪の場合、取り返しのつかない事態になってしまうこともありますので、素人のむやみなマッサージなどは、絶対に行ってはいけません。
必ず専門の医療機関で診察を受け、適切な治療を施しましょう。