腱鞘炎に悩み、推拿治療を受ける人が増えているようです。
腱鞘炎は、簡単に言ってしまうと、手や腕の使いすぎによって起こる炎症による症状です。
特に手は、日常的に休むことなく使われていますので、かかる負担も大きいのです。
腱鞘炎は、本人の持つ筋力以上に、筋肉に負荷がかかる状態が長く続いた際に、炎症が起きてしまった状態です。
そのため、腱鞘炎は筋力の弱い女性患者が多いようです。
腱鞘炎というと、ペンで文字を書く職業の作家や、漫画家、あるいは音楽家の職業病、というイメージがあるかもしれません。
実際そういう職業の人に患者が多いのも事実です。
しかし、パソコンのキーボードを叩く、母親が子供を抱っこする、介護をする、テニスなどのスポーツをする、といった日常の生活の中で、知らず知らずのうちに手や腕が酷使されて、発症するケースも多いのです。
中にはゲームのやりすぎで腱鞘炎になる人もいます。
長時間、手を同じように使う作業や、何かを握ったまま手首を動かす動作が、腱鞘炎発症の原因になります。
まさに夢中になってゲームのコントローラーを握っている状態が、それに当たるのです。
腱鞘炎は軽症であれば、数日間手や腕を使うのを控えていれば治まることもありますが、手を使わずに生活するのは難しいことです。
症状が重くなってしまうと、最悪の場合、手術が必要ということにもなってしまいます。
そうなる前に、適切な治療を受けることが望ましいですね。
推拿療法では、腱鞘炎を起こす原因となっている、弱った筋肉を手技によりほぐし、炎症を起こしている腱の負担を軽くしていきます。
腱鞘炎の治療に限らずですが、推拿では、その症状の元になっている原因にアプローチしていきますので、指に腱鞘炎の症状が出ている場合でも、手首や腕、肘などに手技による施術を行います。
つい、現在痛む部分にだけ目が行きがちになり「痛むのはそこではないのに」と思うかもしれませんが、それでは根本的な治療にはならないのです。